第10回 遺跡発掘調査報告会 新潟ユニオンプラザにて、2003年3月2日(日)
主催・(財)新潟県埋蔵文化財調査事業団 新潟県教育委員会
浦廻遺跡 所在地 白根市大字戸頭字浦廻4369
調査期間 2002年5月〜10月
調査面積 6800平方メートル
発表者 本間克成 以下は、事業団・本間氏の報告発表より。
浦廻遺跡は越後平野中央部の沖積地にあり、信濃川と中の口川に挟まれたところに
位置している。
遺跡は平成13年度に実施した国道8号白根バイパスの建設工事に伴う分布・確認調査
の結果、現地表の水田面から3メートル掘り下げた標高−1.5メートル付近で見つかった。
発掘調査の結果、大型の土坑3基、畝状遺構2区画、足跡群が検出された。出土している
遺物から、鎌倉時代後期(13世紀後半〜14世紀)の遺跡であることが確認された。
遺構 土坑 大型の土坑3基検出された。長軸8メートル以上、深さ1メートル。今のところ
性格は不明。
畝状遺構 畝と溝が平行して並んで群をなしている。形状は群馬県で検出されて
いる「畠」の遺構と類似しており、当例も畠の可能性がある。畝状遺構
は砂からできており、畝を2回作り直したことがわかっている。これまで
報告例の少ない砂地の畝であることから、当時のと理知用・景観の
復元に重要な遺構であると考えている。
足跡 86歩検出された。長さは平均22.4センチ、歩行の様子が3カ所でで確認
できた。
![]() |
出土した木製品 漆器の椀、膳、行火、 扇、下駄、曲物、杓子 刀形、下駄の歯を転用 した火錐臼 |
![]() |
出土木製品 陽物形木製品、刀形 |
![]() |
出土した木製品 木簡 |
![]() |
出土した木製品 木簡 その多くは、 「南無阿弥陀佛」 「南無大日如来」と 記されて卒塔婆。 「元應二年」(1320年)と記 された卒塔婆の出土。漆椀 の編年から、鎌倉後期の 遺跡と考えられる。 放射性炭素年代測定でも 1285〜1375年を示し、 一致する。 |
![]() |
出土した木製品 「急々如律令」と記された 魔よけに使われたと 思われる呪符。 |
![]() |
出土した人骨 人間の頭蓋骨2点、関節部分 が鋭利な刃物で傷つけられた ものなどが散在的に出土した。 1個体まとまった出土はなく 骨のつながりが正常な位置に なかった。 骨や卒塔婆がたくさん出土 していることから、遺棄葬に 関連した場所であろうと考え られ、今後の研究に多くの 情報をもたらすことが期待 できる。 |
お聴きの曲(MIDIファイル)はヤマハ(株)から提供されたものです。