第11回 遺跡発掘調査報告会 2004年3月7日 リージョンプラザ上越

 
主催 財団法人新潟県埋蔵文化財調査事業団
     上越市教育委員会
     新潟県教育委員会

 
吹上遺跡

  
所在地   新潟県上越市大朝稲荷字吹上
  
調査期間 2000年9月〜2003年3月
  
調査面積 5000u
  
報告者  笹澤 正史

  遺跡の概要・立地
   
 吹上遺跡は、弥生時代中期中頃(2100年前)から、古墳時代前期までほぼ継続
   して生活の場として利用されていたことが明らかとなっている。新潟県内の弥生時代
   の遺跡で、これほど長期に及ぶ集落遺跡は見付かっておらず、遺跡の重要性から
   周辺の確認調査を実施している。
    この地点は信州方面へ向かう出入り口であり、日本海側と中部高知を介して
   太平洋側とを結ぶ交通の要地に当たる。

    吹上遺跡を特徴付けるものに、玉作りがある。玉は通常の生活に直接関係ない
   ものですが、身につける人の身分を表したり、お祭りを行う際に呪術的なものとして
   用いられたと考えられる。吹上遺跡では、弥生時代中期中頃にヒスイ製の勾玉と
   緑色凝灰岩製の管玉が別々の工房内でたくさん作られていたことがわかっている。

    弥生時代中期の玉作り工房がまとまって見付かることはほとんどなく、吹上遺跡
   の玉生産量が非常に多かったことを示している。この時期のヒスイ勾玉工房は、
   富山県高岡市石塚遺跡について全国2例目となる。これらの玉がどこに運ばれたか
   はっきりしませんが、遺跡では北陸地方の土器ばかりではなく、信州、東海、西日本
   方面の影響を受けたか、運ばれてきたと思われる土器が多く出土していることから、
   これらの地域にもたらされた可能性も考えられる。

    下記 現地説明会を参照

吹上遺跡出土品

 西日本の影響を
 受けた土器


吹上遺跡出土品

戈形土製品、右 銅鐸

   


 吹上遺跡出土品

  管玉製作工程

 


吹上遺跡出土品

 写真の左
  ヒスイ製勾玉製作工程

 写真の右
  玉作りの工具類


吹上遺跡出土品

 石鍬、石包丁

 磨製石斧、石剣、石鏃


  


新潟県上越市吹上遺跡
 〔2000年12月17日(日)〕現地説明会

     
弥生時代中期(2100年前)後期(1900年前)の2層に分かれている。

      土器、石器のほか、翡翠、緑色擬灰岩の原石、それらを加工するための石鋸、
     勾玉や管玉の完成品、未完成品も出土している。未完成品は、勾玉の製造工程
     を知る上で貴重な発見だという。翡翠原石は糸魚川から運ばれたものでしょう。

      土層には木炭が大量にあり、大火災の発生があったようだという。大量の火を
     使う古代の工業団地だったのかも知れません。長野県や北陸地方の特徴のある
     土器が発見されており、これらの地方との交流が盛んだったことを伺わせるという。

   以上は、説明会の係員の説明から抜粋し、私の推測も加えてあります。

発掘現場

 青田川の扇状地で、水はけが
よいという。弥生人も住みやすい
ところをちゃんと選んでいるようだ。



 現場からは、妙高山が望まれ、
眺めのよいところだ。そのころは
妙高山も火を噴いていたかも知れ
ない。


 翡翠の勾玉、管玉、翡翠の原石
加工に使った道具類。


 
  出土した石器
   
石鏃、磨製石斧、弥生時代中期によく見られる
   ものだという。
  弥生中期の栗林式土器 
   長野県の影響を受けた土器で、その他、北陸の
  影響を受けた小松式土器も見つかっている。



お聴きの曲(MIDIファイル)はヤマハ(株)から提供されたものです。
        

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