「魔の火山湖/甦えった巨大生物の恐怖」

  (DVD・ビデオタイトル「火山湖の大怪獣」「U.M.A.2002レイク・モンスター」)

  The Crater Lake Monster

 (2014/11/10)



 夜の闇が迫るクレーター・レイク。
 ここは巨大な火口湖のほとり。家の前で肘掛け椅子に座り、パイプをくゆらせ読書を楽しんでいたリチャード・カルキンズ博士(ボブ・ハイマン)のもとへ、一台のクルマがやってくる。降りてきたのは、博士の知り合いダン・ターナー(リチャード・ギャリソン)だ。
 「博士、大変です。大変な発見です!」
 ダンはカルキンズ博士に「すぐ来てくれ」と急かす。「何で昼間に言ってくれないんだ」とボヤきながらも、うれしそうな顔をして博士はクルマに乗り込む。 彼らが向かったのは、大学が発掘調査をしている洞窟だ。入口ではダンのパートナーであるスーザン・パターソン(ケイシー・コッブ)も待っていた。
 3人はヘルメットをかぶって洞窟の中へと入っていく。その洞窟の先端にたどり着くや…なんとそこには、人間が野山を駆け回っているような素朴な壁画が描かれているではないか。
 「これは素晴らしい!」と喜ぶカルキンズ博士。しかし、ダンが博士に本当に見せたかったものは、単なる壁画ではなかった。
 「これを見てください!」
 何とそこには、首の長い巨大な生物が人間と一緒に描かれているではないか! これは確かにすごい発見だ。人間が登場した時代には、すでに恐竜は地上から絶滅していたはず。しかしここに一緒に描かれているということは、当時まだ恐竜は死んではいなかったのではないか?
 その頃、湖のほとりでは…。
 道ばたにパトカーを停めていた保安官のスティーブ・ハンソン(リチャード・カーデラ)は、夜空を猛スピードで横切る隕石を発見。それが湖に落ちるところを見届けて、本署へ連絡を入れた。「巨大な火の玉が湖に落下。正体は不明…」
 ちょうどその頃、洞窟にいたカルキンズ博士、ダン、スーザンたちも、その衝撃を感じていた。危険を察知した3人は、慌てて洞窟から飛び出した。洞窟の奥からは激しい砂埃が吹き出してきたところを見ると、奥は崩れてきたかもしれぬ。まさに九死に一生を得た3人だった。
 翌朝、村のカフェへとパトカーを走らせるスティーブ。しかし、今日は彼は非番だ。
 カフェでは村の与太郎コンビであるハゲ&ヒゲのアーニー(グレン・ロバーツ)とチビのミッチ(マーク・シーゲル)が、今日も今日とてカフェの看板娘 (スージー・クレイコンブ)の尻を見ようと身を乗り出している。店に入って来たスティーブは看板娘からコーヒーをもらうと、中で食事をしていたカルキンズ 博士に声をかけた。実はスティーブは例のダンとスーザンに頼まれ、これから湖に船を出すところだったのだ。ダンは昨夜の隕石が気になるようで、どうしても 調査したいと言い出したのだ。これにはカルキンズ博士も興味がないわけではない。スティーブからの誘いもあり、一緒に湖に出かけることにした。
 湖のほとりに着いたスティーブとカルキンズ博士は、用意万端整えたダンとスーザンと合流。一緒に船に乗り込んだ。何でも例の洞窟が大学からの命令で立入禁止になったようで、ダンはかなりおかんむりだ。
 スティーブは船をゆっくりスタートさせ、湖の中ほどまでやってくる。スティーブが船を停めたところで、ダンとスーザンはアクアラングをつけて湖の中にも ぐっていった。やがて、二人は湖の中から上がってくる。しかし、残念ながら収穫はゼロだった。隕石は確かにこの真下に沈んでいたのだが、いまだにスゴい熱 を発していて近寄れないというのだ…。
 そんな湖のほとりを、荷物を背負って歩く一人の男。彼は途中で立ち止まり、背負っている荷物を下ろして調べ始めた。すると、どこからともなく唸り声のよ うな音が聞こえてくる。男は気のせいと思ったが、それは気のせいではなかった。何者かが湖から上がってきて、男の背後に迫っていたのだ。
 再び唸り声を耳にした男は、今度こそ異変に気づいて振り向いた。そこにいたものは…。
 本来なら生きて存在しているはずのない、巨大な首長竜の獰猛な姿だった…!

 実はこの映画のことは、僕がまだ大学生の頃か、社会人になって間もない頃から知っていた。
 正確にいつとは覚えていないが、おそらく1980年代はじめのことだ。深夜にテレビ放映されていて、翌朝そのことを前の日の新聞を読んで知ったという次第。その時には、どうして見てなかったんだと激しく悔やんだことを覚えている。まだわが家にビデオデッキがなかった頃のことだから、放映時に見るしか手がなかったのだ。
 ご承知の通り、僕はSF映画が大好き。だから「魔の火山湖」というタイトルだけで、何やらモンスター映画らしいと嗅覚が働いた。後に「キネマ旬報」に掲載されたテレビ放映未公開映画のレビューで本作の詳細を知り、恐竜がストップモーション・アニメで動く映画だったと知った時には悔しさも倍増。もう二度と見れそうもないと分かるだけに、なおさら見たくてたまらなくなった。
 僕は、あの巨大生物などがカクカクとギコチなく動くストップモーション・アニメが大好き。もちろん大御所のレイ・ハリーハウゼンの有名な作品も見ていたが、こういう名も知らぬ作品にストップモーション・アニメがさりげなく使われているなんて、見たら得したような気分になるではないか。
 しかも、当時「スター・ウォーズ」ブームに乗っかって日本版が創刊されたばかりのSF映画専門誌「スターログ」を見ると、この作品って錚々たるSFXマンたちが関わっているらしい。その筆頭に挙げられていたのが、ポルノっぽいコメディタッチの「フラッシュ・ゴードン」パロディ映画「フレッシュ・ゴードン」(1974)や、狼男ホラーの「ハウリング」(1981)、リンゴ・スター主演のコメディ「おかしなおかしな原始人」(1982)、「ミクロキッズ」(1989)などでストップモーション・アニメを手がけたデビッド・アレン。そして「遊星からの物体X」(1982)や「空の大怪獣Q」(1982)、「ゴーストバスターズ」(1984)のランディ・クック。やはり「フレッシュ・ゴードン」や「遊星からの物体X」などを手がけたジム・ダンフォース、さらに「スター・ウォーズ」(1977)や「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」(1980)、その後「ジュラシック・パーク」(1993)、「スターシップ・トゥルーパーズ」(1997)にも関わったフィル・ティペット… と、ハリウッドがSF映画時代を迎えてから、一躍脚光を浴び始めた売れっ子SFXマンたちの名前がズラリ。なぜか、どう見てもB級のSF映画でしかないよ うな作品に、「大御所」的なSFXマンたちが大挙して参加していたようなのだ。だからこの作品は「魔の火山湖」なんてどうでもいいようなタイトルの映画の くせに、SF映画好きにはその存在を結構知られていたはず。まさに知る人ぞ知る映画だったのだ。
 そんなわけで大いに気になる作品だったわけだが、その後、再度テレビ放映されることもなかった。そしてジャパン・マネーが買いあさった世界中の映画がビ デオ・ソフトに溢れ出たバブル期にも、なぜかこの作品はビデオ化された気配がなかった。だから、ずっと見る機会がないままだったのだ。
 いや、実はアメリカ版のDVDが出ているのは知っていて、買おうと思えば手の届くところにあった。
 新宿に日本未公開作のSFやホラー作品のDVDなどを大量に輸入している店があって、僕はそこによく顔を出していた。実はこの「SF映画秘宝館」で扱った作品の多くは、その店で購入したものだったりもしたのだが…。その店で僕は「The Crater Lake Monster」と いうDVDを見つけていて、それがどうやら「魔の火山湖」らしいと知っていたのだ。たぶん6〜7年前からその存在には気づいていたと思う。しかしDVDの リージョン・コードが日本のものと違っていたので、自宅のプレイヤーでは見れなかった。見るための機械も探せば手に入るとはいえ、わざわざそこまでするの もな…と放置していたのだ。
 それが先日、偶然この映画の日本版DVDがあることに気づき、居ても立ってもいられず購入したわけだ。すると、どうやら日本版のビデオも2000年代の初め頃からあったらしくて、ちょっとガッカリ。何だ、もっと早く気がつけばよかった…。
 ともかく僕はこの作品を、最初に存在を知ってからほぼ30年越しでようやく見ることが出来るようになったわけだ。DVDをプレイヤーのターンテーブルに置いた時は、さすがに感慨深いものがあったね。
 こうして長い歳月を経て、ようやく実物と対面することになった「魔の火山湖」。その内容を単純にいうと、「首長竜」が現代によみがえる…という物語だ。先ほどは恐竜がストップモーション・アニメで動く映画…と書いたが、実は本作に出現するのは首長竜なのだ。
 SF映画の世界では、いわゆる「恐竜」映画(ここでは手っ取り早く「恐竜」でひとまとめにさせていただく)が常にある程度の需要を持っている。その最高峰は、言わずと知れたスピルバーグの「ジュラシック・パーク」(1993)だ。しかしゴージャスなA級大ヒット作「ジュラシック・パーク」は例外中の例外。このジャンルの大半の映画は、大体がB級C級映画の粗悪品だ。
 現代に恐竜が現れる…という類いのお話では、まずは「ロスト・ワールド」もの…とでも言うべき作品群がある。つまり、どこか未開の場所に行ったら恐竜たちが生きていた…というものだ。古典的名作ロスト・ワールド(1925)をはじめとして、知られざる島(1948)、「地底探検」(1959)、「恐竜の島」(1974)、日本の円谷プロも絡んでいる「極底探検船ポーラーボーラ」(1977)…などがこれにあたる。今のところこの手のジャンルの最新作は、3Dによるセンター・オブ・ジ・アース(2008)やデジタルビデオによる疑似ドキュメンタリー風劇映画ダイナソー・プロジェクト(2012)あたりになるだろうか。
 だが本作「魔の火山湖」は、そんな異境や辺境ではなく人間の生活環境のすぐ近くに恐竜たちが現れる…という趣向の作品だ。そうなると類似の作品としては…意外にも日本の東映作品、倉田準二監督、渡瀬恒彦主演の「恐竜・怪鳥の伝説」(1977) を挙げるべきかもしれない。一体どういう経緯で企画され製作されたかは知らないが、この作品もかなりのB級C級テイストが充満した作品だ。いやいや、「B 級C級テイスト」なんてカッコつけないで、ズバリとひどい作品と言った方が当たってる(笑)。まぁ、そのあたりの作品の質については、本作「魔の火山湖」 もとても人のことは言えない出来映えのだが…。
 そうなのだ。ほぼ30年越しで見る事ができた念願の作品「魔の火山湖」。果たしてその出来映えは…というと、大体見る前から想像していたことではあるが…いやぁ、まったくひどいシロモノだった(笑)。
 それは実は、この映画が「クラウン・インターナショナル・ピクチャーズ」と いう会社の配給している作品という時点で、容易に想像できることでもあった。粗悪でお下劣な映画はあまりご覧にならない善良なるみなさん(笑)はご存知な い名前かもしれないが、僕はSF映画の出物を探して輸入モノのクズ映画のDVDを扱っている店に入り浸っているうち、この会社の名前を覚えてしまった。
 この会社の映画を一言でいうと、いわゆる「ドライブイン・シアター映画」と いうことになるだろうか。そのラインナップは「殺し」「エロ」「不良」「ホラー」などのオンパレード…というか、ほとんど「それ」しかない(笑)。若い連 中がヒマつぶしかクルマの中でイチャつく口実として出かけるドライブイン・シアターで、ほとんど垂れ流しのように上映されていた作品群。正直言ってその作 品を「見たい」と思ってやってくる観客はほとんどいないような映画ばかりだったんだろうと想像がつく。当然、出来映えのほどは知れたものだ。とりあえず血 かハダカでも出しとけ…ってなもんである。さらに、ソニー千葉こと千葉真一主演の一連のカラテ映画をアメリカで輸入していた会社といえば、さらに「社風」が浮かんでくるかもしれない(笑)。
 当然のことながらそれらの作品はとてもじゃないが日本の劇場にかかるようなシロモノではなかったが、調べてみたら何と…実は少なくとも1本は日本で劇場公開された作品があったことにビックリ。ただしその作品「個人授業」(1983)が典型的な「筆下ろし」映画(笑)であるあたりは、何ともこの会社らしい「いかにも」なところだ。
 そんなわけで、折り紙付きのB級C級SF映画である本作(笑)。どの程度安っぽい映画なのか…といえば、まずは出演している役者に見た顔、聞いた名前がまったくない。屋内場面のライティングの仕方の安っぽさ、素人っぽさ加減も尋常ではない。一見して「こりゃ安物だ」と分かってしまうくらいのB級C級映画ぶりなのだ。
 もっとひどいのは、隕石が火山湖に落下してくる場面。 隕石の落下はアニメ合成らしいのだが、これだけの隕石が湖に落下したなら想定されるべき轟音や衝撃、爆発や波しぶきなどがまったくない。近くの洞窟は大き く揺れて崩落したりしているのに、隕石落下の描写はまるでショボいのだ。SF娯楽映画として、かなりの見せ場になりそうな場面なのに「これ」。このあたり から、見ているこちらとしては本作について「ヤバいな」と気づき始める。
 もちろん、お話やら演出がお寒いのも当たり前。一応、主人公らしき人物は保安官のスティーブという男だが、この男は村人たちからモンスターの目撃情報が電話で寄せられ始めても一向に動こうとはしない。愚鈍で危機感ゼロ。例えば「ジョーズ」(1975)のロイ・シャイダー扮 する保安官のような男ではないのである。もうこのあたりで、本作が盛り上がって来ないのは明らかだ。そしてこの保安官を助ける役どころとしてカルキンズ博 士という人物が登場するが、この博士が古生物の専門家なのかそれとも別の専攻なのか、まったく分からない。オールラウンダーの「村の賢者」みたいな位置づ けで出てくるから笑ってしまう。みんな何かというとこの人物を頼ってくるが、本当に賢いのかどうかも怪しい(笑)。いかにも「博士です」と言わんばかりに パイプをくわえているのが、わざとらしくておかしいのだ。
 もっとひどいのは、いきなり何の前触れも説明もなしに強盗が現れるこ と。街のスーパーで拳銃をぶっ放し、店員と客を殺害。この時点で見ている者は、何が何だか分からなくなる。結局、この強盗は保安官に追跡され、湖のほとり で首長竜に食われてしまう。たったそれだけ…保安官に「この湖には何かがいる」と思わせるためだけに、この強盗は登場してくるのだ。スーパーの店員と客は まったくの無駄死に。これも何だかなぁ…。
 そして最もいただけないのが、湖のほとりで貸しボート屋をやっている二人組…大男のアーニーとチビのミッチの描き方。こいつらは底抜けのバカで、始終くだらないことでケンカしている。明らかに黒澤明の「隠し砦の三悪人」(1958)における千秋実藤原鎌足の百姓コンビや、「スター・ウォーズ」のR2D2C3POといった凸凹コンビとして描かれ、作中のコメディ・リリーフとして使われている。しかし、そのバカさ加減がとてつもないので、見ていてあまりに幼稚でイヤになってくる。この二人が幼稚だからイヤになるのではない、こんなくだらないキャラクターを描くこの映画の作り手の幼稚さにイヤになるの である。それなのに、こいつらは映画のここぞというポイントにしつこく現れ、かなりの尺数をとっている。ついには終盤のヤマ場にまでしゃしゃり出て、そこ で大男バーニーが首長竜に食われて命を落とすというオチになってしまう。すると、それまで愚かなピエロ的存在だったこの二人が、いきなりシリアスな扱われ 方になるから驚く。首長竜が死んだ後の映画の幕切れでは、沈む夕日の中でチビのミッチが「あのボート、オレたち二人のボートだよな…」などと涙ぐんで、思い入れたっぷりのセンチメンタルなエンディングになってしまうのだ。それまで単なる道化だと思っていたこちらは、唖然呆然である。そもそも、ペーソス溢れる夕日のエンディング(笑)って、こういう映画でどうなんだろうか? いろいろと疑問を感じる幕切れとしか言いようがない。
 製作・監督を兼ねたウィリアム・R・ストロンバーグなる人物は他の作品をまったく知らないが、ハッキリ言って素人同然な腕前に思える。このストロンバーグと保安官役のリチャード・カーデラが一緒になって脚本を書いているというのも、ますます素人臭がプンプンだ。
 では、まったく箸にも棒にもかからない作品なのか…と言えば、そうではないから映画って面白い。むろん「見る客を選ぶ映画」ではあるが、こういう作品を喜ぶ観客もいる。かくいう僕のような人物がそうである(笑)。
 僕のような人間は…ともかくSF映画だったら何でも見る。SF的なセンス・オブ・ワンダーに満ちた映像がワンカットでもあったら儲け物だと思う。実際に SF映画というジャンルはひどくクズ映画が多いから、そういう見方でもしないと楽しめない(笑)。…というか、そういう見方に慣れているのである。正直 言って、本作に冴えた演出や鋭い映像感覚、本格的演技や渋みのある人物描写、濃厚な人間ドラマなど期待するわけもない。期待していたのはただひとつ。ストップモーションで描かれているという触れ込みの、首長竜の映像だけだ。
 レイ・ハリーハウゼンの諸作で有名な、カクカクと不思議な動きをするコマ撮りの人形アニメ。ただし、それってかなり根気と細かい神経がいる仕事だから、 やっつけで作っちゃうB級C級作品ではおいそれとは出来ない。だから、意外にこの技法を使った作品はそれほど多くないのだ。それが、こんな知られざる作品 に出てくるから見ものなのだ。ある意味、、身の丈に合っていない贅沢さなのである。
 ともかく見てみたら、出て来た出て来た。何と映画開始14分ちょっとで、ストップモーションの首長竜が何ともさりげなく登場しちゃうのである。もっとずっと引っ張って、もったいつけて出てくると思っていたからビックリだ。
 しかも、映画のあちこちにチョコチョコと出てくる。合計すると大して長い時間ではないのかもしれないが、こっちが忘れたころに出てくる律儀さ、マメさ。 実は出て来ても、ただ首をひねって吠えたりノソノソと這いつくばったりするだけで…例えばハリーハウゼンの「シンドバッド」映画みたいに骸骨が剣を持って チャンバラする…なんて派手なところを見せてくれるわけではない。しかし、とにかくこちらとしては首長竜がコマ撮りでカクカク動いてくれれば嬉しいから、 何だかんだで楽しんでしまった。SF映画に関心のない人からすればどこがいいのか分からないだろうが、僕はもうこれだけで満足だ(笑)
 映画のクレジットとしては、例のキラ星のごときSFXマンたちの名前はデビッド・アレンが出て来ただけ。ただしモノの本やネット情報によれば、ノー・クレジットながらランディ・クックジム・ダンフォースフィル・ティペットなどが参加していることは間違いないらしい。今では大御所のこれらのSFXマンがなぜこんなチャチな作品に参加したかと言えば、ただただ当時は彼らも無名だったということに尽きるのだろう。まさに奇跡が起きたとしか言いようがない。
 しかし、それにしたって…最後の首長竜と人間の対決の決着が、怒りの保安官が運転するブルドーザーで何度か体当たりされただけ…で決してしまうとは…。しかも、ブルドーザーが首長竜にぶつかる描写が曖昧で、ますますパッとしない。こればかりはいかにSF映画好きの僕といえども、ひいき目にも「良かった」とは言いがたかった。
 とにもかくにも、コマ撮り首長竜の「一点豪華主義」に尽きる映画なのである。

 


The Crater Lake Monster
(1977年・アメリカ)
日本劇場未公開
ウィリアム・R・ストロンバーグ・プロダクションズ、クラウン・インターナショナル・ピクチャーズ 制作
監督・製作:ウィリアム・R・ストロンバーグ
原案・脚本:ウィリアム・R・ストロンバーグ、リチャード・カーデラ
出演:リチャード・カーデラ(保安官スティーブ・ハンソン)、ボブ・ハイマン(リチャード・カルキンズ博士)、グレン・ロバーツ(アーニー)、マーク・ シーゲル(ミッチ)、リチャード・ギャリソン(ダン・ターナー)、ケイシー・コッブ(スーザン・パターソン)、マイケル・フーバー(ロス・コンウェイ)、 スザンヌ・ルイス(ポーラ・コンウェイ)、マーブ・エリオット(ジャック・フラー上院議員)、ソニー・シェパード(強盗)

2014年10月13日・DVDにて鑑賞


 

 

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