スケッチ その6
『おまけ!(Dung / Dead Indian)』
第2シリーズ 6話より
出演
屋敷の主(マイケル・フォーブス)・・・マイケル・ペイリン
その妻・・・リタ・デイビス
男・・・ジョン・クリーズ
ガス屋・・・グレアム・チャップマン
警官・・・エリック・アイドル
検査官・・・テリー・ジョーンズ
「○○を買うと、もれなく××が付いてくる!!」というキャッチフレーズは、消費者の購買意欲をかき立てるのに大いに役立っていますが、パイソン流となると・・・・
ディナー・パーティーのカット。着飾った二組のカップルが、楽しげに談笑している。

妻「それはもう、めくるめくような素晴らしい休暇だったの。素敵だったわ」
主「本当に素晴らしかったね」
妻「ねぇ、マイケル。聞かせてあげなさいよ」
主「いや、君から聞かせてあげなよ」
談笑は続くが、突然呼び鈴が鳴る。
主「ちょっと、失礼」
扉を開けると、桶を担いだ男が立っている。

男「糞だよ、旦那」
主「え?」
男「糞持ってきたんだよ、旦那」
主「糞て何だよ?」
男「バケツにして三杯ぐらいの獣糞。どこ置こうか?」
主「そんな物頼んでないよ!」
男「したでしょ? 本の通信販売」
主「通信販売?」
男「そう、『風と共に去りぬ』とヴィクトル・ユーゴーの『レ・ミゼラブル』と『フランス軍中尉の女』。三冊買うと、もれなく糞プレゼント」
主「申込書にはそんなこと書いてなかったよ?!」
男「あたぼう。そんな物書いてたら売れないじゃん。で、せっかく持ってきたんだ、この糞どこに置こうか?」
主「困るよ、うちには庭もないし・・・・」
男「部屋の中でもぴったりだよ! 何と言ってもほかほかの極上品だし」
主「冗談じゃない! 第一ディナー・パーティーの真っ最中にこんな物・・・」
男「じゃ、テレビの上に置こう」
主「(慌てて)よせよ!・・・(妻に向かって)ダーリン? 糞の宅配だって」
妻「(平然と)置き場所がないわよ、あなた」
男「この屋敷の間取りは?」
主「ここと、寝室。それに予備の部屋が一つあるだけだけど」
男「あぁ。それじゃ、みんな寝室に持っていって、予備室を『糞部屋』にして使えばいいじゃん」
再び、呼び鈴が鳴り、ガス屋の制服を着た男が、インディアンの死体を背負って入ってくる。

ガス屋「インディアンの死体です」
主「え?」
ガス屋「ガス台買ったでしょ?」
主「あぁ、はい」
ガス屋「これは、そのおまけ。広告にも書いてあったでしょ?」
主「そんな物書いてあったか?!」
ガス屋「隅っこの方にちょこっと。はっきり書いたら売れないもんね」
主「置き場所がないんだよ!」
男「予備室の糞の上に置いちゃえば?」
ガス屋「そりゃ、名案」
インディアン「俺・・・頭・・・混乱」
主「生きてんじゃん?!」
ガス屋「ガス台が不良品みたいね」
男「『フランス軍中尉の女』は面白かった?」
主「いいや!」
男「そう? でも、糞もらうだけの価値はあると思うよ?」
電話が鳴り、妻が出る。
妻「あなた、英国全酪協会からよ。クリーム2カートンで、もれなく高速道路が貰えるんですって!」

場面変わって、高速道路の真ん中に、インディアンの死体と糞を前にして立ちつくす主と妻。車が次々に二人を避けて通過する。やがてサイレンを鳴らしながら、パトカーがやってくる。
警官「エルストリーのフォーブス夫妻でしょうか?」
主「ええ、そうですが」
警官「我々は警官富くじの商品として、あなた方を連行します!!」
パトカーに押し込まれる二人。
検査官「はい、このお二人は、正に今年の警官富くじの景品の一つなんですが、景品は他にも『家宅不法侵入で懲役2年』とか、『逮捕令状1箱』とか、『”何なんだよ?!”Tシャツ』、『行き先は貴方が選ぶ、スキンヘッド族と行こう週末ペア旅行』など、盛りだくさんでした!」
END
| 卑怯極まりない方法で画像を入れました。ばれたら大変だけどw それにしても、冒頭でも言いましたが、「おまけ付き」という言葉に弱いのは、消費者の性なんでしょうが、ここまで来るとちょっと・・・。努めて冷静を装うペイリンの様子が堪らなく可笑しい一本ですね。ワタシ的にお気に入りは、「糞の宅配だって」の一言に「置き場所がないわ」の一言でさらりと流すリタ・デイビスのしたたかさがいいですな(笑)。「Dung」というのはいわゆる「獣糞」のこと。ジョンの持ってる桶の中がちらっと見えるカットがあるのですが、中は藁まみれの「何か」で一杯なんですな。多分、牛あるいは馬のウ○コ、(笑)。それにしても、今更「風と共に去りぬ」と「レ・ミゼラブル(あぁ無情)」と「フランス軍中尉の女」の三冊セットって・・・・ |
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