スケッチ その8
『法に律儀なマフィア(Non-illegal Robbery)』
第1シリーズ 6話より
出演
ボス・・・マイケル・ペイリン
レッグ・・・エリック・アイドル
ラリー・・・テリー・ジョーンズ
ヴィック・・・ジョン・クリーズ
ケン・・・グレアム・チャップマン
マフィアとくればこの人、マイケル・ペイリンです! しかし、こんなマフィアばっかりだったら、ヨーロッパ全土が幸せになるのにね(^^) 困るのは、コッポラとマーティン・スコセッシぐらいかな?
テリー・ギリアムのアニメーション。ある建物の前で、何事か身振り手振りで話す警官の後ろから、巨大な大砲がやってきて一発ぶっ放す。警官の頭が吹っ飛び、代わりに「R.I.P.(安らかに眠れ)」と書かれた墓標が突き出す。やがて「ロシアより愛を込めて」のイントロと共に、背後の建物の一室がズームアップされる。
場面代わって、その一室内。地図を広げたテーブルを中心に、五人のマフィアがいる。ボスが窓の外を伺うヴィックに話しかける。
ボス「お巡りはどうした?」
ヴィック「大丈夫、吹っ飛びました。ボス」
ボス「よし、今回の計画について話そう。(地図を指さしながら)まず、10:45にケンの運転するバンで英国宝石センターに向かう。10:50に到着、俺が降りたらレッグは本通りからデンバー通りに移動し、公園にバンを停める。10:51に俺が店内に入り、それまでにヴィックは客に変装し、気付かれないように俺に5ポンド18渡せ。10:52に俺がカウンターに行って5ポンド18で時計を買う。お前(ヴィック)は俺から時計を受け取ったら、そのままイースト街のガレージに直行。お前(レッグ)は10:56まで待機し、11:15にアジトで合流する。ここまでで何か質問は?」
ラリー「(呆れたように)一体何をやろうとしてるんです?」
ボス「何が言いたいんだ?」

ラリー「お金払うんでしょ?」
ボス「そうだ」
ラリー「何で払うんですか?」
ボス「(困った様子で)タダでくれるわけないだろ?!」
ラリー「矛盾してますよ!!」
ボス「何だと!?」
ラリー「違法行為でも何でもないじゃないですか?!」

ボス「(ラリーの胸ぐらを掴んで)もう一遍言って見ろ!!」
ラリー「先週の銀行強盗だって・・・・」
ボス「あん?!」
ラリー「マスクしてカウンターまで行って、預金から15ポンド引き出しただけじゃないですか?」
ボス「何が言いたいんだ・・・・あ?!」
ラリー「時計を盗みましょうよ!」
ボス「(ラリーを突き放して)何て事言うんだ?! この計画に2週間掛けてんだぞ! レッグは通りの反対側に部屋まで借りて、店に出入りする人間を撮影しまくってたし、ヴィックはへとへとになりながらも3週間掛けて商品カタログを丸暗記したんだぞ!? 法律を破る事で、その全てを台無しにするんだぞ!!」
ラリー「一時停止禁止地帯に車を置くとか・・・」
ボス「だめだ!!」
ラリー「犬を放すとか・・・」
ボス「だめだ!」
レッグ「(急に青ざめて)ボス・・・」

ボス「どうした?」
レッグ「パーキング・メーターの時間が・・・・」
ボス「・・・・・・・・・過ぎてるのか?!」
レッグ「はい、ボス」
ボス「どの位?」
レッグ「(動揺して)だいたい・・・5分・・・ぐらい」
ヴィックは机を叩き、ボスはレッグの胸ぐらを掴む。
ボス「5分だと!? このドジ! まぬけ! こうなったら時間がない。ケン、お前は髪を剃って火曜の夜までにリオデジャネイロに高飛びしろ! ヴィックはアフリカの東に行って整形手術を受けろ! レッグはカナダだ! そこから7月までにニカラグアに飛べ! ラリーはここに残って、15分後にこの建物を爆破しろ!」
ラリー「出来ません!」
ボス「何でだよ!?」
ラリー「法律に違反します」
ボス「あぁ、なんてこったい。仕方ない、自首しよう(全員でホールドアップのポーズ)」
レッグ「駄目です、ボス」
ボス「何で?!」
レッグ「まだ何にも悪い事してないから」
END
| まるで落語のようなもの凄い落ち! ですが、本当はこの後に犯罪に目覚めた一行が大暴れして、さらに脈略のない「街の声」と続くのですが、文章での表現が困難なので、ここで『カット』させていただきます。 それにしても、ペイリンのヤクザは、いつ見ても決まってますなぁ。ちなみにこのヤクザさんは、ペイリンの十八番である「ルイジ・ベルコッティ」とは別人です。見分け方は頬の傷(笑) エリックの得意の微笑みが全くないのが印象的ですが、台詞がほとんど無いジョンとグレアムが本当に印象に薄い一本です。 |
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