∀G映画化署名活動開始にあたって(私感)

99年4月から2000年3月までフジテレビ系で放映されたターンA GUNDAM(以下∀)は
ガンダムの名を持ちながら、異なる世界と物語で私達を楽しませてくれました。

地球ではモビルスーツは遥か昔の産物となり、
かつての宇宙時代を忘れ18世紀をなぞるような生活をする人々、
そこにあらわれる、かつて科学を受け継ぐ月の民、ムーンレイス
時代の流れが収束するとき、あまりにも強烈な摩擦が戦争を引き起こす

しかし、∀の人々は生きていく、強く、明るく、時をつむいでいく

機動戦士ガンダムを生んだ富野監督が20年をへて生みだした∀は
まぎれもなく最高傑作であったとここでは言わせてもらいます。
しかし20周年を目前にして盛り上がりを見せたのは1年戦争を舞台にしたガンダムでした。
そしてファンもそのようなものを求めていたのでしょう。
あまりにも異なる世界とヒゲと揶揄されるシド・ミード氏による
ガンダムのデザインは賛否両論を生み、かつての現体験を持つ人々は離れていきました

また始めて∀に接する人々は、それが数々のおたく層を生むきっかけとなったガンダムであるがゆえに、
見ようとしなかった。

∀のTV放映は必ずしも成功とはいえませんでした。
しかしそれは物語がおもしろくなかったからではありません。
ガンダムという名がここまで大きくなってしまったがゆえの悲劇でした。

それでも∀はおもしろい。
その世界、そこで動く人々、小さな興奮が次回への期待を膨らませ、
そしてファンの間で語りぐさになったやさしく美しくも残酷であるエンディングへと帰結していく。
触れた人達はその物語にその世界にひたりました。
もっと∀が見たい。かつてのガンプラブームのようにプラモが欲しい訳でもない
ただ、作品が見たい。

東京国際映画フェスタで富野監督が∀の映画化を構想していると発言されました。
なんでもTV版の内容を6時間、2回の映画に分けたものを考えているとのこと

しかし現時点では完全な監督個人の構想で、本当に公開するのかどうか、まったくの未定だそうです。

∀がガンダムという呪縛にからまれている以上、∀の映画化は監督だけの構想で終る可能性があります。
∀は商品価値としてはあまり大きく見られていないからです。

でも∀の物語が見たい、理屈ではない、空気とでもいえる感覚で彩られたあの物語が、もう一度見たい。
そういう気持ちがふみだす1歩になると信じて。
(∀G映画署名を始めるに当たって 2000年11月26日)

羽田忠正(ぺー)
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