ギムの「女王を守るために市民は軍になった」等々、劇中の登場人物達のセリフから ディアナ・カウンター設立の経緯がある程度わかります。
1.地球帰還作戦に連動していることから約300年前に組織された。
2.地球帰還作戦の遂行、ディアナ様の護衛が目的。
3.エリート系の一般市民から作られた。
地球帰還作戦の本当の意味をムーンレイスが正確に理解できていたのかは疑問です。 おそらくディアナ様のカリスマに魅せられ、そのナイト(護衛)になれるということに 浮かれて地球帰還作戦のことは二の次だったのではないでしょうか。
地球帰還作戦の進め方もずさんでした。
ディアナ様本人を地球にホームステイさせたりロランのような献体を派遣するぐらいな のでムーンレイスが地球に住むための研究は綿密に進められていたことがわかります。 しかし肝心の地球側の政府との交渉については軽視されていました。圧倒的な軍事力で すぐに黙らせることができるとふんでいたのでしょう。第2話でポゥがアタフタしてい た様子から実戦的な訓練を受けていないことがわかります。グエンがいなければ交渉自 体を持つことが出来たかどうかあやしいものです。
ギンガナム、アグリッパへの対策も不十分でした。2人は作戦には反対でした。彼らを 無視して強引に進めてしまったために地球降下後にさまざまな妨害を受けることになっ たのです。せめてどちからか一方を味方につけておくべきでした。地球降下直前でもか まわなかったのでギムにねぎらいの言葉をかけていれば味方になってくれていた可能性 があります。
∀ガンダムの覚醒によって地球帰還作戦は大幅に狂うことになり長期化します。ディア ナ様からは我慢しろと言われ、アグリッパからは補給を妨害され、ディアナカウンター の人達は段々とストレスが高まっていきます。中には脱走する技術者も出てきました。 グエンはロランやキースを使いそのような人々を誘い復権への足がかりとします。彼ら の協力を得てウィルゲイムは離陸することに成功しグエンは復権しました。余談ですが 脱走した技術者の中には大仏顔のホレスも含まれています。
このような出口の見えない状況で人気を得るのが過激な意見です。フィルが大尉から少 佐に昇進、ディアナ・カウンターの指揮官に出世できた理由は「蛮族に武力行使する」 ことを主張していたためです。別に彼に指揮官の才能があったからではありません。 フィルのような過激派が出世するということは同時に和平派のディアナ様の権威が落ち ることを意味します。
そして舞台は地球です。月とは異なりフィルの上司はディアナ様だけです。「女王を 排除し自分がトップに立たなければ味方は全滅する」という義憤(ハリーからみれば 勝手な思い込み)にかられクーデターを決行することになります。
本来ならばディアナ様を護衛しなければならないディアナ・カウンターが女王の足を 引っ張ったことになったのです。結局ディアナ・カウンターの不幸は地球帰還作戦 そのものにあったかもしれません。
(中)に続く
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